手数料差が投資成績に与える影響について

投資信託を購入する際には、購入時の手数料や投資信託を維持するのにかかる信託報酬など様々な手数料がかかります。

ここでは手数料差が投資成績に与える影響について具体的にシミュレーションを行いながら検討したいと思います。

手数料はどれほどかかっているのか?

投資信託の購入時の手数料や維持費するのにかかる信託報酬手数料はどれほどのものなのか?

選ぶ投資信託や何を対象として投資を行うかにより左右されますが、

一般にアクティブ投資であれば1%程度の手数料がかかり、

インデックス投資であれば0.1%程度の手数料がかかります。

世間で初心者でも気楽に投資をやってもらおうと現在注目されているロボアドバイザーも1%程度の手数料がかかります。

低い投資信託と高い投資信託では手数料差が1%程度となります。

しかし日本人であれば1%程度と安易に考えている方は多いと思います。

そこで今回手数料差である1%が投資リターンに与える影響について検討してみたいと思います。

シミュレーション①【手数料差0.9%】

アメリカ市場は過去50年ほどを年率7.9%で成長していることを考え、平均的な株式リターンとしてこの値を用いて計算を実施します。

手数料差0.9%の場合
積立額 毎月3万円
積立年数40年間
投資対象
 投資信託①:年率6.9%で成長
 投資信託②:年率7.8%で成長
 ※手数料差は0.9%とする
年数 投資信託① 投資信託②
05  206万  210万
10  475万  493万
15  827万  876万
20 1,287万 1,394万
25 1,887万 2,094万
30 2,673万 3,041万
35 3,699万 4,320万
40 5,039万 6,050万

手数料差としては0.9%でしたが、40年と言う月日が流れれば1,000万円近くの資産差を生んでしまうということがシミュレーションから判明しました。

手数料は安いに越したことなし。

シミュレーション②【手数料差0.1%】

先ほどは手数料差0.9%という条件でシミュレーションを行いました。

今度は手数料差0.1%としてシミュレーションを行ってみたいと思います。

これは同じ投資対象としても起こりうる手数料差であると考えます。

手数料差0.1%の場合
積立額 毎月3万円
積立年数40年間
投資対象
 投資信託①:年率7.7%で成長
 投資信託②:年率7.8%で成長
 ※手数料差は0.1%とする
年数 投資信託① 投資信託②
05  209万  210万
10  491万  493万
15  870万  876万
20 1,382万 1,394万
25 2,070万 2,094万
30 3,000万 3,041万
35 4,246万 4,320万
40 5,927万 6,050万

手数料差0.1の場合でも40年間運用することで、120万円ほどの資産差が生じてしまいました。

たかが0.1%、されど0.1%

少しの差でも年数を重ねれば重ねるほど、ばかにできない差となって現れることが判明しました。

記事の総括

今回、投資信託にかかる手数料差が投資成績に与える影響についてシミュレーションを用いて検証を行いました。

結論として同じ投資対象に投資を行う場合は「手数料差が最も安い」投資信託に投資を行うことが最も効率的であることが判明しました

手数料差0.1%であっても、120万円ほどの資産差が生じました。

投資信託は長期保有することが大前提となります。

そのため購入する際に手数料に気を配り購入することが30年後、40年後の投資成績を左右するので慎重に投資商品を見極め投資を行いましょう。

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