【比較】S&P500と株式・債券・コモディティを相関係数で比較

シン
「様々な資産の相関係数を比較するにはどうすればいいの?」「あと相関係数の比較に使えるツールがあるなら合わせて知りたい。」

 

こういった疑問に答えていきます。

 

よく分散投資のため様々な資産を用いてポートフォリオを組むべきという意見があります。そこで今回は米国の代表指数であるS&P500を基準として、各資産の相関係数を比較してみたいと思います。

 

また、比較に用いるツールについても解説していきます。

 

もくじ
相関係数はトレーディングビューを用いて比較するのが便利
S&P500と株式を比較【先進国・新興国】
S&P500と債券を比較【米国債】
S&P500とコモディティを比較【金・銀】

 

私は投資歴7年でETFをメインに投資を行ってきました。運用資産は700万円以上で全てETFでの運用です。

 

本記事はこう言った実体験に基づき記載していきます。

相関係数はトレーディングビューを用いて比較するのが便利

相関係数は2つの資産の値動きの特徴を示す指数のことで、−1から1の値で表現されます。各値で次のような性質を示します。

・相関係数1の場合:2つの資産が同様の値動きをする
・相関係数−1の場合:2つの資産が逆の値動きをする
この相関係数を比較することで2つの資産の値動きの特徴を知ることができます。

この相関係数は「トレーディングビュー」というツールを用いて行うのがおすすめです。

 

おすすめする理由は以下3点です。

・無料で利用できる
・シンプルで使いやすい
・ほとんどの指数が利用可能
それぞれについて解説していきます。

無料で利用できる

トレーディングビューは無料で利用できます。

 

トレーディングビューには有料プランもありますが、相関係数の比較のみ行うのであれば無料プランを使っておけば問題なしです。

シンプルで使いやすい

トレーディングビューはシンプルで使いやすいです。内臓されているツールも100以上あり、なおかつワンステップで利用できるため便利です。

ほとんどの指数が利用可能

トレーディングビューか株式はもちろんのこと先物やCFD、仮想通貨など様々な指数を利用できます。もちろん日本株も網羅されているので他の指数と比較を行ったりするのにも便利です。

S&P500と株式を比較【先進国・新興国】

実際にS&P500と株式の比較を行なってみたいと思います。比較対象は先進国ETFであるVEAと新興国ETFであるVWOを用いて実施しました。どちらもバンガードが販売する優良ETFです。
最初はバンガードの先進国ETFであるVEAと比較しました。
下の赤マーカーが相関係数を示しています。1に近づく程相関係数が等しいことを示しています。相関係数が等しいと片方の指数が下がれば同時に下がることを示しています。
VOOとVEAを比較すると相関係数がほとんど1なので相関係数が等しいことを示しています。よってVOOをもつのもVEAをもつのも大差ないことを示しています。
次に新興国ETFであるVWOと比較しました。
こちらもVEA同様、相関係数がほぼ1となったためVOOを持つのもVWOを持つのも大差ありません。
よってVOO、VEA、VWOを持っていてもほとんど同時に動いてしまうため分散投資できていないことを示しています。
そのため私自身も今後はポートフォリオのディフェンス力を高めるため、銘柄の入れ替えを検討していこうと思っています。

S&P500と債券を比較【米国債】

次に米国債券と比較を行なってみようと思います。比較対象は米国短期債券であるTIP、バンガードの代表債券であるBND、最後に米国長期債券であるEDVです。

最初は米国短期債券であるTIPとの比較です。
結果はご覧のように相関係数がマイナスとなる部分もあるため、株式とは逆の動きをすることがあることを示しています。そのため株式が暴落した際も債券がリカバリーしてくれることを示しています。
次にバンガードが運用するBNDとの比較を行いました。
こちらもTIPと同様相関係数がマイナスとなる時期が多くありました。TIPと比較してもその割合は多くなりました。
よってBNDを持つのも株式の暴落に備えるならおすすめできることが証明できました。
最後に米国長期債券であるEDVと比較を行いました。
比較結果は上記のように相関係数がほとんどマイナスとなりました。よってEDVを持つことで株式で暴落が生じた場合もカバーできることを示しています。
他の債券と比較した場合で最も防御力が高いのはEDVということが判明しました。このことから私はEDVに投資を行なっています。

S&P500とコモディティを比較【金・銀】

次にS&P500とコモディティを比較してみたいと思います。比較対象は金と銀です。

最初に金のETFであるIAUと比較しました。
比較結果は上記のように相関係数がプラス、マイナスになることが半分くらいの確率で生じることがわかりました。
よって金を用いて分散するのもありだという結果になりました。
次に銀のETFであるSLVと比較しました。
比較結果は上記のように相関係数がほとんどプラスとなりました。
よって株式が暴落した際に同時に暴落することを示しています。ゆえに株式の暴落に対してはあまりおすすめではないかもしれません。

まとめ

今回S&P500の代表銘柄であるVOOと株式、債券、コモディティをトレーディングビューの相関係数を用いて比較してみました。
結果を以下にまとめます。
・株式と相関係数を比較
 VEA・VWO:相関係数がプラスとなった
 →VOOと一緒に動く
・債券と相関係数を比較
 TIP・BND・EDV:相関係数がマイナスとなった
 →VOOと逆に動くため暴落に持ってこい
 →暴落に備えるならEDVが最もおすすめ
・コモディティと相関係数を比較
 金:相関係数がマイナス
 →VOOと逆に動く
 銀:相関係数がプラス
 →VOOと一緒に動く
まだ比較を行なったことをない方はトレーディングビューを用いて比較するのをおすすめします。この機会に検討してみてください。

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